心理学ニュース

63、対人関係で境界線が引けていますか?

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《境界線がで引けてない例》さまざまな問題の中には、境界線が引けていないことからくるものがあります。親子、兄弟姉妹の仲が近すぎたりしてもつれ合った状態を纏綿(てんめん)家族と表現することがあります。次のような例があります。ある姉と弟は、寝るときに、ひとつのふとんで抱き合って寝ているそうです。だからといって、想像されるような関係ではありません。これは、同胞の関係が近すぎる例です。

《近すぎる関係》本来、性の対象とならないはずの、親子兄弟姉妹の性関係も家族のあいだに境界線が引けていない例といえます。それからマザーコンプレックスについてですが、母親は成人した我が子を精神的、物理的に手放さなければならないにもかかわらず、支配が続き、子どものがわも反発する力が弱く、断ち切れていない関係性から来ていることが多いようです。

《摂食障害・引きこもりの例も》摂食障害の家族関係を見ると、ひじょうに母と娘の関係性が近いなと感じることがあります。こういう場合母は、娘のことを大好きのようですが、娘のがわから見るとどこかで近すぎて苦しいようです。親が娘に依存している場合があります。引きこもりの子どもの母親も、支配力が強いなと感じることがあります。お子さんのためを思ってなのでしょうが、よかれと思う方向へ子どもを誘導する力が強いようです。それと、お子さんの性格がややおとなしめで、非社交的というような組み合わせのことが多く見られます。この世に生まれついて以来の習慣になっている親子の関係性を変えることは、かなりエネルギーがいる作業ですね。

《他人との境界線が引けない》家族だけでなく他人とも境界線が引けない例があります。他人との間に境界線が引けないって、いったい何のことでしょうか?それは巻き込まれてしまう状態をさします。他人と距離感がとれなくて、だれかが葛藤状況に陥ると、自分のことのようにドキドキしてしまったりします。あるいは困っている人を見ると、だまって見過ごせなくて、人を変えようとしたり、自己犠牲的に奔走したりします。これは、親切なのだからよいのでは?とも思えますが、やり過ぎて生活の優先順位がおかしくなっていたら考えものです。これらは、境界線を引くことが大切と気づいて、距離感をとろうと自覚することで、かなり修正できることがあります。自分は自分、他人は他人です。これが心理療法の世界では健康といえます。

《境界線は出生家族の問題》境界線の問題は、出生家族の問題といわれます。自分が育った原家族が、愛情不足だったり、なんらかの問題があると、子どもは自分自身のパートナーや我が子にたいして、ぜったいに間違いなく、完璧にやりこなそうという気持ちが芽生えることがあります。ここに厳格な完璧主義の素地があります。そうすると子ども自身の主体的な判断を尊重できず、わかりやすい過干渉か、見えにくい誘導的な支配に陥ることがあるようです。人間はたとえ親子であっても適切な距離感を保つことがたいせつといえます。

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