心理学ニュース

16、境界性人格障害的な方への対処法

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境界性人格障害的な方への対処法といって特効薬的なことは思いつきませんがいくつか提案してみたいと思います。

①      主張や不満に反対しないで肯定的に聴く。こちらがどうしても受け入れられないような決めつけや事実誤認があった場合、「なるほど」とか「あなたは~と思っているのですね」と、まちがった事実には同意しないように気をつける。時々オウム返しのテクニックを入れる。オウム返しとは相手の方が「とてもくやしかった」と言ったら語尾をそのまま使って「とてもくやしかったのですね」とくり返す。これは心理学的にも大変有効とされている働きかけで、自分の言ったり考えたりした言葉が他人の言葉としてもう一度響いてくると心の奥深くまで作用していきます。この方法はかなり長いあいだ聴かなければならないので時間がかかりますが、気持ちはおさまってくれると思います。

②      あやまってしまう。⇒言質をとられないように、最大限に注意して。あやまると非を認めたと解釈して、要求がエスカレートしかねないから、注意のこと。

③      「あなたみたいに率直に言ってくださる方がいると改善につながって大変うれしい」と感謝する。⇒怒りの出鼻をくじく効果が多少期待できる。

④      どこかに長所はないのかと探し出して誉める⇒自分のことを現に誉めている相手に対して、それほど文句は言えないものだという一般的な原則に賭ける。

③,④については、もしかするとそれが意図的に発した卑劣な虚言と怒られるかもしれませんが、そうは承知していてもやはり舌鋒がいくぶんかゆるむのが人情というものです。

彼らは相手の態度について敏感すぎるほどに敏感です。そのうえ寛容でないという特性も持っているので、もううんざりなどという態度はかけらも見せないことが大切です。

筆者の知っている人格障害的な方たちが、何かに怒って糾弾するような電話をかけてよこした時に筆者がしばしば発する言葉があります。「それって過去の怒りじゃないのですか」というものです。非合理的な怒りには過去の傷つき体験が関連していることがあります。地震のような一回性のPTSDにも当てはまります。十分に話しを聴いたあとで上記のようなことを言うと、私の知り合いたちは静まってくださいます。

 

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