回復とともにストレスの元だった人や事物が縮んで小さくなってきたと感じるようになっていきます。あるいは以前だったらいじめと感じていたものが、その方のなかではいじめのカテゴリーに入らなくなる。それから、ストレスのもとだった人の挙動が気にならなくなるなどの変化がおきることがあります。
一般的にいって子供時代というのは、親の力は圧倒的です。人の成長とはそもそも親が巨人でもなければ偉人でもなく、並みの人間であることに思いをいたす過程ともいえます。ところがアダルトチルドレン的な方は、子供時代と同じままに親の力を感じてしまいがちです。30代の子供と60代の親では、ほんとうは子供の力のほうがまさっているのですが、心は子供時代のまま時間が止まっています。
視界は親にうずめつくされ、親のことに関心を集中していたりします。人によっては全世界を自分の親が支配していると感じるといったように過大評価をしたり、あるいは尊敬していることさえあります。
親の大きさについて物理的な感覚をたずねてみると、親の支配のレベルがわかります。ときには親が空をおおっているか、あるいはとてつもなく巨大な大きさだったりします。
こういう方にカウンセリングをしていくと、親でおおわれていた空にすき間ができてきます。
そしてしだいに大きかった親が小さくなっていきます。だんだん小さくなっていって、親の大きさが等身大のサイズになればokです。このような通常の大きさになると親からの支配やコントロールの力は及ばなくなってきていて巻き込まれにくくなります。