《遺伝的な要因は、意外に少ない》発達障害は、本人の素質がおもな原因とされていますが、遺伝的な要因は意外に低くて、1パーセント以下という説があります。また愛着障害と発達障害はほぼかぶっているとする見方もあります。発達障害の背景に愛着障害が存在するそうです。
《虐待、ネグレクトでは発達障害が高頻度》また、虐待、ネグレクト、養子関係では、高い頻度で、ADHDが診断されるといいます。おそらく、発達障害的な気質を内包している人が、症状を促進する環境要因のなか(あまりよくない母のもと)で育ったときに、発達障害的な病理の側面が多くあらわれるのではないのかと思われます。
《アダルトチャイルドの近親に発達障害が多い》当カウンセラーにはアダルトチャイルドのクライアントさんが多いのですが、アダルトチャイルドの方の周辺に発達障害の方が多くいることを不思議に感じていました。
《アダルトチャイルドと発達障害の組み合わせ》アダルトチャイルドの母とADHDの息子、アダルトチャイルドの祖母とアスベルガーの孫、かなり際立った性格の祖父と、ADHDの孫娘、発達障害の母とアダルトチャイルドの娘、発達障害の姉とアダルトチャイルドの妹等々、これらの現象は似たような養育環境のもとでの素質による発現形態の違いなのかしらと思います。
参考文献『愛着障害』『愛着障害と修復的愛着療法』ほか