《復職を急ぐ》テレビで放映していたのですが、育休の階梯が検討されていて、基本的に一年半くらいはとれる育児休暇を短くできる制度も視野に入っているとか…。お母さんも三ヶ月くらいで復職できたら、仕事をする上で支障がないからと、歓迎する意見がとりあげられていました。
《カウンセラーとして反対》しかし、カウンセラーとして、この傾向に反対せざるをえません。1~3才までは、お母さんとのあいだに愛着関係を結ぶ大切な時期。よい愛着関係は、人生と人間関係の基本です。愛着とは、保母さんとのあいだに結ぶものではないのです。いくら長時間保育をしていてもです。
《どこかに残る》というのも、愛着障害としか思えない、クライアントさんが時々いらっしゃるからです。お母さんに特段の欠点はないようですが、しっかりとアダルト・チルドレンになってしまっている。お母さんがすごくいいお母さんでも、小さいころから、フルタイムで働いていると、ひどい症状ではなくても、どこかにアタッチメントの不足を感じさせる現象があらわれていることがあります。
《大切な赤ん坊時代》赤ん坊時代は、記憶をたどろうにも、記憶にない時代なので、カウンセリングで対応しきれないことがあります。幼い時代は人間にとってとても大切です。仕事の復帰を急ぐよりも、わが子をしっかりと抱きしめることのほうが大切かと思うのですが……。