《家族に病人がいると》家族に病人がいるだけで、アダルトチルドレンになる可能性があると言われています。意外なような気がしますが、よく考えると状況的にはありうることと思われます。家族に病人がいると親の関心は、病人のほうに向けられます。
《生育状況はアダルト・チルドレン》病気でない子が健康ならば、親は健康な子への関心はそっちのけで、どちらかというと、むしろいっしょに心配してちょうだいよというオーラが出てくるでしょう。子どもは親の暗黙の願いをくみとりますから、けなげな子が育つかもしれません。しかし、その子が育つうえで病人にではなくて、その子自身に必要な愛と保護が得られない可能性があります。これって一種のニグレクト状態で育つわけで、アダルト・チルドレンの生育状況そのものになってしまいます。
《兄弟児》同じような状況で育つ子に兄弟児という言葉があります。これは、障がい児の健康なほうの兄弟をさす言葉で、障がい児の兄弟も似たような状況にさらされるリスクがあることをさしています。親は健康なほうの子は、とくに目をかけなくてもかってに育つと考えがちです。しかし、障がい児のほうにばかり、関心を向けて育てた結果、健康なほうの子にアダルト・チルドレンと同じような症状が出てくるのです。
《まさにアダルト・チルドレンそのもの》障がい児の子育てかんする専門家の話によると、兄弟児におきる可能性のある各症状はまさにアダルト・チルドレンそのもの。しかし障がい児の専門家のなかにアダルト・チルドレンという概念をご存じの方が少ないのは、残念です。