《おそらくは実感》ときどき「子どもよりも孫のほうがかわいいわねえ」とのたまうおばあさんに出会います。ほんとうに孫のほうがかわいいのでしょうか?こういう方っているんですねえ。たぶん、これは真実の実感であって、自分自身の子育て時代は、かわいいと思う余裕すらなく、むしろ苦しくて、じっさいに子育てを楽しめていなかったのでしょう。
《わが子に距離感を持てず》わが子って、母親にとってほんとうに距離感がありませんよね。まるで自分自身みたい。子どもよりも孫のほうがかわいいとおっしゃる方は、たぶんご自分のことが嫌いなのでしょうね。おそらくはべき思考(義務的思考)で、あれをすべき、これをすべきと子育てに義務をはたすことで押しつぶされそうで、およそ余裕がなかったのでしょう。
《適度な距離感》それで、孫ができたら、子育て時代よりも孫のほうが適度に心理的な距離感があるので、べき思考から逃れられて、はじめてかわいいと感じる余裕ができたのだと思われます。孫への溺愛ぶりを見て、自分の時とは違う、自分も愛されたかったと、複雑な思いで見ている娘か息子がいるかもしれません。
