《愛着の対象は原則として母》子どもにとって、愛着の対象は原則として母。ヒトにとってごく小さいころに、こまめに授乳やおむつの世話をした人物が愛着の対象になります。ですから、お父さんッ子というのは、母子関係になんらかの欠落があった場合に起こりやすい現象といえます。
《母の態度に問題が》たとえば母親が拒絶的だったり、他の兄弟にもっぱら愛を注いでいたりして、その子にとってさびしい状態だと、子どものほうからお父さんに近づいていくかもしれません。また、子どもが寂しそうだと、お父さんがケアするために、近づくこともあるでしょう。子どもにとって父が愛着の対象になるということは、2次的な選択といえるのです。
《ほほえましいけれど》健康なお父さんだと、その関係性はいともほほえましいものになるかもしれません。心理的に不健康なお父さんだと親子のあいだで保たれるべき境界線を侵すほど親密になり、親子の境界線がくずれて、なんらかの問題が生じる可能性があります。
《起源は、寂しさの可能性が》たしかにお父さんのことをお母さんよりも、いっそう大好きな女の子ってかわいいですよね。しかし、じつは、その起源をさぐってみると少し寂しい可能性があるのです。そういえばお父さんッ子って女の子が多いですね。