心理学ニュース

87、感情転移はあちこちでおこる

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《フロイトの言葉》「感情転移」とは、フロイトの言葉です。カウンセリングの世界では、有名な言葉で、クライアントさんの過去の怒りが目の前のカウンセラーに向けられる現象をさしています。怒っている時はクライアントさんなりに、カウンセラーへの現在の怒りには正当な理由があると考えています。

《心を開く》カウンセラーも怒りにさらされて、正直に言ってへこみます。しかしこれは、ある程度クライアントさんが、カウンセラーになじんできたころにおこる現象なのです。このカウンセラーは、心を開いてもよさそうだと心のどこかで感じたからこそ起きる現象といえます。

《感情転移はあちこちで》フロイトは、クライアントがカウンセラーに対して、過去の怒りの感情をぶつける現象だけをさして感情転移と名づけました。しかし、よく考えてみると、感情転移は日常の人間関係のなかで、ひっきりなしに起きているといえます。

《八つ当たりも感情転移》怒っている人に、うっかり近づいたらそばづえをくらったとか…。「今日は、部長はごきげんななめだから」と、平社員は気をつけます。しかし、社長は、感情転移に気を配る必要性がありません。怒りの感情転移は、どこかで人間関係を織り込んでいるふしがあるからです。

《DV夫も》感情転移は、日常生活の中にあふれています。たとえば、DV夫の妻への正当と本人が考えている怒りも、過去の親子関係に由来する怒りです。また機能不全家族で育った人も、関係性が安定したと本人が感じるころに、パートナーへの怒りがこうじてきます。これも、よく考えたら、過去の親子関係でためこんだ怒りの、方向違いの放出といえるでしょう。

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