《じっさいは見るからに怖そうではない》DV(ドメスティックバイオレンス)の夫をとりあげたテレビドラマは、じっさいのDV男性像と違いすぎることがあります。現実のDV男性は、テレビで時々あるように、見るからに怖そうということはありません。むしろその正反対です。見るからに怖そうという男性は、DV男性に比べたら、シンプルで素直とさえ言えるほどです。DV男性は、意外にも一見したところ非常にチャーミングで、いろいろな人を魅了します。複数の男性がいたとしたら、彼らの中でもっとも魅力的な男性こそ、じつはDV男性だといってもよいくらいです。
《子どもでさえ、味方に》しかし、このいかにも魅力的な男性には、じつは裏の顔がひそんでいるのです。四六時中メールでパートナーを支配したり、妻の交友関係を断ち切ったりと、どこかに自信のなさをうかがわせるところがあります。しかし、彼の支配とコントロールは完璧です。DV男性は、子どもを暴力に巻き込むこともありますが、子どものことはかわいがるタイプも珍しくありません。その場合、子どもたちを味方につけてしまうことが多いようです。お母さんに暴力をふるっているのを目撃している子どもでさえ、お母さんのこういうところがいけないと、感じてしまう場合があります。
《外国のDV男性も同じ》外国のDV男性の本を読んでいたら、外国でも事情は同じらしく、裁判官やケースワーカーでさえ、DV男性に魅了されると書いてありました。同性異性を問わずです。DV男性のもっとも大きな特徴は、支配とコントロールとありました。