事例紹介

14、境界性人格障害の方の実例集

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「これって境界性人格障害では?」という質問をしばしば受けます。お話をよく聞いてみると統合失調症やたんなるアダルトチャイルドのケースがあります。アダルトチャイルドの方と境界性の方は症状が多少重なっていることがありますが、ボーダー(境界性人格障害)の方は、そのふるまいの傾向性の深刻さがかなりきわだっています。その一端をご紹介してみます。

☆ヘビーなクレーマー。通販や生協の顧客なのに、些細なことに、ヘビーなクレームをつけ続けているので、客であることをお断りされることがあります。たとえば、注文したくつ下が届かなかったとしたら、生協などは、注文が発生しなかったことにして一件落着ということもありますが、その人は、いつどこでどのような理由でこのような失態が生じたのか、徹底調査をして回答しろという無理な要求をつきつけました。それらの要求をする時も大変な怒りをもって表現します。そこで退会させられました。

☆半年間に六人の人を密告で、失職させるかまたは県営住宅を追い出させました。なぜ密告で失職するほどのネタが集まるのかというと、始めはやさしく近づいてお互いのことをいろいろと打ち明けあいます。それで何か些細なことがカンにさわると、仕事上の細かい違反について、毎日密告の電話をかけ続けたりします。カンにさわった些細なことというのは、たとえばその人が結婚していてたんにうらやましいといったなんら落ち度のない嫉妬による場合もあります。こういう場合退場させられるのは、パワーの足りないほうの人ということになります。

☆しばしばめちゃくちゃに怒られるので、宅配業者も近づくのをイヤガって、倉庫に荷物がたまっています。

☆小金をためたある方は、郵便局の担当者が気に入らないといって、上司も呼びつけ、二人を土下座させました。

☆路上で、大の男に激しく怒りつけたので驚いた他の人がパトカーを呼びました。

☆仲間との会合で、次回の開始時刻が30分だけ折り合わず、その人の要求が通らなかったことを、根に持って次の会合で仲間の一人を責めたてて泣かせました。

☆飲み屋の二階である話がまとまらずもの別れになりました。断った人が境界性でない方で、その人が下の通りに出てタクシーを拾おうとしていると、くだんの二階の飲み屋から大きな叫び声が聞こえました。驚いて飲み屋に戻ってみると、ボーダーの方が床に寝転んで、帰ろうとした人をにらみつけていました。

☆振り回し屋ですから、振り回すためには、手段を選ばないというか、相手にとってイヤなうそをついてまで、相手を苦しめて様子をうかがいます。

☆怒りを炸裂させてよい相手と、すり寄ったほうがよい相手と、態度を使い分ける能力があるので、驚くほど態度を豹変させます。

☆書店で、本を注文して届いたら、レジでかなり読みこんでから、いらないと言って引き取りませんでした。次からその書店は、その方の注文を受け付けなくなりました。

☆怒りが強すぎて、ときには取っ組み合いのけんかをします。そのため仕事を続けることができません。

☆結婚のほうはというと、ごく自己評価の低い人と、結婚生活を続けている例があります。たいていものすごく振り回しています。

☆見捨てられ不安が強く、恋人ができた場合、捨てられたらどうしようと思うあまり、捨てられる前に自分のほうから別れを言い出しました。

☆足が悪くて車いす生活をしているのに、パートナーをひっぱたくときにだけ、なぜか飛び上がってびしゃっとやることができます。

☆このタイプの人格障害者は次のように振る舞うことに特徴があります。最初は、愛想のよい好人物として登場し、そのうちにごく些細なことに怒りをためこみ、そのためこんだ不満を穏やかに表出しないままに大噴火を起こして相手の方を恐怖でひきつらせて、関係性がとだえるというパターンかと思います。一般的には、それほどの頻度でいらっしゃるわけではありません。

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