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26、DV男性にみられる周期性についての新説

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DV男性が、表面的にはどんな印象なのかということを申し上げると、アカの他人にはおおむねとても親切と言ってよいでしょう。じつはDVだと私がわかっている場合でも、人柄を好きになってしまうほどです。彼らが他人にたいしてあまりにも感じがよいので、DV被害の奥様が家裁の調停に持ちこんだ場合、夫が調停委員を味方にしてしまい、調停委員から「考え直したら」と奥様がさとされてしまうこともあるくらいです。

卑屈なほど愛想が良く、自我をへし折っているのではないかと思えるほどなので、その反動で家庭内であばれるのかと憶測してしまいます。

じつは彼らも暴力家庭の被害者や愛情不足のなかで育った人たちなのです。彼らの暴力の発現には、周期性のあることがよく知られています。暴力の爆発→夫があやまり、親密な時期を過ごす→夫がひそかに妻への不服をつのらせていく→ふたたび暴力をふるう、というパターンです。

この場合、夫の不満の理由をまともに受け入れて、夫があばれないためには妻はこうすべきだと考えがちだと思います。しかし彼らがことをおこす底流に次のような気持ちの流れがあると思います。彼らははもともと平穏無事に続く日常になれていないのです。理解のヒントは、機能不全家族のなかで育ったけれど、暴力にかかわりのない方たちのなかにありました。

機能不全家庭で育った人のなかには、不思議な信念というか、心の傾向を持っている方がいます。自分は幸せになってはならないという信念で、これをクライアントさんからいただいた言葉として世界不幸教の信者と名づけさせていただきました。不幸だと安心という心の状態がまずあります。幸せになるな、不幸せであれという裏メッセージをはからずも発信している親が世の中にはいるのです。こういう親のもとで育った方にとって、幸せというかつて味わったことのない気分は、居心地悪く感じるようです。そして自分の生活が変化して幸せが訪れることをはほんとうは願っているはずなのによい変化ですらストレスと感じてしまうのです。また、機能不全家族のなかで育っていると時々、親が理不尽な因縁をつけるみたいにわけのわからないことを言って叱りつけたりします。アルコール依存症の親であれば、お酒を飲んであばれることもあるし、DVの家庭であれば定期的に危機がおとずれます。いつそれがやってくるのか、じいっと家庭内を観察してつねに不安を抱えつつ育っていきます。

やがて、実家を出て恋人ができたとしても、安穏な日々の暮らしがいつこわれるのか、こわれるに違いないという信念がストレスになります。そういうときに、どうすると思いますか?自分から波風を立てて、けんかを売るわけです。いろいろとパートナーなどへの不満を言いつのります。もっともらしいことを言いますが、その実わけのわからないいちゃもんと大差がありません。波立った家庭で育つと、平穏な日常生活の続くことが不安を呼び、自分のほうから波風を立てる傾向があります。

これをDVの男性にそのまま当てはめることができます。そして暴力の暴発があたかも神経的な発作のようであるのも、アダルトチャイルドの波立てるタイプと重なります。アダルトチャイルドの方たちによれば、文句をつけた後はほんとうに申しわけない気持ちでいっぱいになりあやまるのだそうです。これもDV男性の暴力的な発作の後と似ています。

波風をたてがちな傾向については、クライアントさんに幼少期に受けたストレスとの関連をご説明すると、たいがいのクライアントさんは 納得されて、カウンセリングによってそうした傾向は、比較的早期に静まるような気がします。

 

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4 thoughts on “26、DV男性にみられる周期性についての新説”

  1. 最近 夫がそうだと 認識しています
    15~6年前から 繰り返しています
    確かに とどめまで行くと 次の段階は やさしい。

     どうしたらいいのか?

    1. DVの男性に変化をうながすのは、けっこうむずかしいですね。たいてい自分が悪いのではなく、パートナーのが悪いという信念を持っているからです。
      もしも、男性が幼いころからつらい体験があったことを自覚しているのなら、そういうことと関わりのあることから入り、変化が必要であることを自覚してもらうのはいかがでしょうか。
      あるいはご自身に共依存性がないのか、確認してみるのもよいのかもしれません。

  2. 僕は16歳です
    生まれる前からずっとDVを見て育ってきました

    今もそうです、いつ父が母に牙をむくか解らないのでビクビクしてます

    この間2カ月くらい父がぶたばこにはいってました、もっと家族を大切にするって言ってくれて
    今は何年かぶりに幸せという気持ちを感じました

    一緒に家族で出かけたり、とかして幸せです
    でも、これがすごく不安です

    どうせすぐに無くなる幸せなんだから、後でもっと辛くなるから幸せを感じないようにしようとしてしまいます
    それに、幸せと感じたすぐ後に、後で悪い事(幸せへの代償?)が置きる、と感じて怖く不安になります
    楽しい事を引き換えに、今までよりもっと辛い事が降りかかってくると思うと怖いんです

    僕は性的サディズムであり、きっと将来DVもします
    相手の気持ちをすぐに細かく気づき、バイトとかでもすごくうまくいっていても
    どうしてかわからないけどストレスが気づかないうちにたまっていて、鬱になっていっつも何かおこします(バックレだり)

    でも父も同じです、仕事場でかなりの信頼を得て成績がどんどん上がっていくのに
    ふと気がつくと仕事を自分で壊してしまいます

    これは一生治らないのでしょうか
    僕も父と同じ運命をたどるのでしょうか

    1. コメントをありがとうございます。あなたとお父様との違いを申しあげます。あなたは、自分の育った家庭環境に、問題があると感じ、将来のあなたに悪い影響をもたらすのではないのかと、案じていることです。お父様は、きっとすべてはお母様が悪いと思っていることでしょう。自覚するのかしないのかによって、ずいぶん違います。将来は、カウンセリング等を受けることによって、もしも問題があったとしても問題をなくしたり小さくしたりすることができます。

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