《子供を殺してください。》「『子供を殺してください』という親たち」(押川剛著)という本を読みました。成人しても社会的にはぜんぜんダメで、親を強迫するわ、お金をもらうわなどといった困った子どもを持つ親をサポートしている方の著書です。
《例外なく長子》いっそいなくなってくれればという親の気持ちもわからないではないのですが、親も悪いと著者は書いています。アダルト・チルドレンという視点で考えるといろいろなことがよくわかるのですが、本書に登場する成人した子どもたちで、兄弟がいる場合は、例外なく長子だということです。
《弟妹たちはさほどでない》弟妹たちは、長子のような不器用さもなく、社会や人間関係によく適合しているようです。当カウンセラーの体験でも、症状が強く出るのは、長子に多いようです。アダルト・チルドレンの子の親が子育てをするうえでやりがちなことは、支配とコントロール。長子は、思いっきり支配とコントロールがいきとどいているのに、弟妹たちには、親も年が行き支配とコントロールがゆるんでいるからではないでしょうか。
《怒りは少しとれる》当カウンセラーもカウンセリングをする前は、グループ・ミーテイングをしており、そうした社会的に不器用な子どもたちにほとほと手を焼いているご両親に相談を受けました。こんなふうになったわが子を嫌いという親ごさんもいました。たしかに、親ごさんには同情したくなりますが、もともとは親のせいとしか言いようがありません。ご本人にもそのことを伝えると、不器用なのはそうすぐには治りませんが、怒りはけっこうとれるようです。