心理学ニュース

162、泣けることのよさ

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《ヒトは固まって生きのびる》泣けるのっていいですよね。たとえば、何かのトラウマを浴びると、ヒトは固まって生きのびます。固まっているかぎり、トラウマは、現在形で悪い作用をしています。過去のことになっていないからです。

《話すことによって泣ける》つらいけれど、トラウマのことを思い出して話すという、仮想の再体験をすると、泣けることがあります。泣けると不思議なことに、涙がトラウマを過去のことに押し流すようにして回復の始まりとなることがあります。そうなると体のどこかがもう過去のことだと感じることができるようです。

《悲しい映画を見てスッキリ》それほど深刻な場合でなくとも、映画を見て泣いたりすると、悲しい映画だったのになんとなくスッキリとしたという体験を味わった方も多いでしょう。これには、科学的な裏づけがあるのです。

《エンドルフィンの増加》泣くと、脳内にエンドルフィンが増加することが知られています。エンドルフィンとは、脳内麻薬とも呼ばれ、多幸感や快感の源(みなもと)です。一般的においしい、楽しいといった体験で脳内に増加するのですが、よく知られているのが、ランナーズ・ハイというマラソンの苦しいはずの状態における多幸感です。

《ギリシャ時代から知られる》近年になって、このような脳内科学による裏づけがなされるようになりましたが、泣くことのよさは、ギリシャ時代から知られていたようです。ただし際限なく泣いてしまうタイプのうつ病がありますが、この場合は、泣いたからといって、うつ病の病態に特段の変化はありません。

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