心理学ニュース

142、PTSDには個人差があります

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《過去のことにならない》大震災の被害などでPTSDを浴びると、時間が止まってしまっていつまでも過去のことにならない場合があります。恐怖が過去のこととして薄まっていかないで現在形の恐怖に、時として包まれるのです。一般的にPTSDには、易傷性(傷つきやすさ)に個人差があり、同じ災難でも、こうも反応が違うのかと思われるほどです。傷がいつまでも癒(い)えない方と比較的立ち直りの速い方とがいます。

《傷つきやすさ》易傷性の強いグループとしてはっきりとしているのは、女性、幼いことなどです。反対に年長者や男性であれば、比較的心の傷が浅く、立ち直りが速(すみ)やかな場合があります。それから意外に気がつきにくいのは、もともと心に傷を負っている場合です。

《心の傷がある場合》この場合は、関係者も本人もなかなか気づかないことが多いようです。もともとうつ的だった方が大震災で、さらにずどんと落ちこんで、他の人のようにはいっこうに回復しない場合があります。こういう時に、仮病あつかいされたりすることがあります。

《活性化しやすい人生の季節》もうすっかり過去のことになったとご本人は思っていたとしても、PTSDには、PTSDが活性化しやすい人生の季節というものがあります。それは、出産や育児などです。出産の最中にかつての心の傷の苦しさに泣き叫んだり、子どもが生まれると、忘れていた親の虐待が蘇(よみがえ)ることがあります。

《治療の初期には》PTSDの回復のためには、治療の初期には、話を熱心に聞いてくれるカウンセラーなどにできごとについて話すことが基本です。話すことによって、少しずつ回復し、つらさが減っていきます。

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