心理学ニュース

12、ボーダーラインのわかりやすい特徴

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境界性人格障害について心当たりのある人物がいて、ボーダー(境界性人格障害のこと)についてもっと知りたいと思う場合、本来ならばDSMの該当項目をすべてチェックして、5項目以上該当するのかどうか診断したほうがよいのでしょう。また、自殺や自傷行為があるのかなどということも構成要件のひとつになっています。これらの項目は、それ自体が独立して問題となる症状であり、また他の精神症状と重なっていることがあります。

正しい判断をくだすためには、体系的、網羅的にチェックする必要があります。これは、本人に訊ねないとわからない事柄もふくまれていますし、厳密な判断をするのは無理な場合があるのかもしれません。

じっさいには境界性人格障害とは言い切れないけれど、あふれるほど存在している困ったちゃんたちについて、わかりやすい特徴があります。万が一正式な診断名に該当したとしても、この障害は本人にそもそも病識がないのが特徴ですし、診断名の受け入れはだんぜん拒否することでしょう。

わかりやすい特徴をとらえるポイントは、(1)の「現実に,または想像の中で見捨てられることを避けようとするなりふりかまわない努力」や(2)の「理想化とこき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる,不安定で激しい対人関係様式」、それから(8)の「不適切で激しい怒り,または怒りの制御の困難(例:しばしばかんしゃくを起こす,いつも怒っている,取っ組み合いの喧嘩を繰り返す)」などあたりではないでしょうか。(7)の「慢性的な空虚感」というのはわかりづらいかと思いますが、「寂しさ」に置きかえても良いケースもあると思われます。

(1)   や(2)や(8)に該当する方ってたまにいらっしゃいますよね。始めはすごくよくてたち

まち意気投合したのだけれど、対人関係が不安定でそのうち怒りっぽくなったりして

やがて人間関係がこわれてしまうという方が。

こうしたタイプは、精神疾患ではないけれど、わざわざDSMに記載されるくらいだから、かなり特異な性格なわけです。19世紀の精神科医であるクレペリンの時代からさまざまなパーソナリティ障害の分類は試みられてきました。

こういう方とお付き合いを始めると最初はびっくりするくらいに短いあいだに打ち解けあって親密になったのに、じきにいろいろとそしられたり怒りをかうようになって苦労している、私が悪かったのでは、あるいは最初と同じように仲よくできる秘訣を教えて、などとおっしゃって悩まれる方がいますが、このような場合、こちらの対応のしかたが悪かったのではなく、相手の方の問題と理解したほうがよいと思います。

DSMの項目に多少添ってご説明しましたが、さらに平たく境界性的な方の特徴を申し上げておきます。境界性人格障害の方は、たんに風変わりであるとか偏(かたよ)った性格だからという理由で診断名がつくものではありません。しかしながらものすごく大づかみに表現してしまうと、操作性が強く巻きこむ力があることといえるでしょう。知り合った初期のころはほとんどの人は気がつきません。はじめはむしろ対人関係のよい人物として登場してくることが多いものです。

例をあげてみますと、知り合った始めのころに、こちらがわのちょっとした好意などに激しく反応し、喜んでみせてくれるということがあります。「うれしい~っ」とそれはもうものすごく喜んでくれたりして。そんなふうに開けっ広げに表現されることが新鮮な喜びでないはずがありません。

他人に対して率直に喜んでみせるのなど、かたよった性格ではなくて、むしろ好ましい性格なのではないかと感じられるでしょうね。たしかにその態度なり習慣が安定した状態でずうっと続けられれば、なんら問題はありません。しかし、やがて豹変するのがこのタイプの常なのです。

 

 

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