心理学ニュース

96、愛着理論とアダルトチャイルドの違いと共通点

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《ほぼ同義のはず》愛着理論を論じる新手(あらて)の臨床家が多くあらわれ、近年は愛着理論が脚光を浴びているような気がします。愛着理論とアダルトチャイルドは、ほぼ同じ原因と現象をさしていると思いますが、双方の理論の異同を論じている説は、あまりないようなので、両者の共通点と違いを考えてみたいと思います。

《養育者との関係》両方の理論はともに、養育者の態度から心の症状や病理があらわれる現象をとらえているので、根底は同じだと思います。ただ愛着理論の査定の仕方は、ほぼ厳密に決められています。一才児の時点で査定された、愛着のパターンは、二十年後にもう一度査定しても90パーセントは、同じ結果が出るそうです。結果が異なるケースは、成長の途上で、本人が心理療法を受けた、あるいは養育者がPTSDを浴びた、などの原因があるそうです。

《アダルトチャイルドを査定する権威のあるリストはない》アダルトチャイルドと深い関係がある依存症などを査定するリストはあります。しかし、アダルトチャイルドそのものを査定するDSMなどの権威のあるチェックリストは今のところないようです。ですから、臨床家のカンに頼るようなところがあり、これが世間からは見えづらい。

《アダルトチャイルドは心の傾向性も扱う》アダルトチャイルドの現象は、依存症だけでなく、共依存や支配とコントロールを問題にするなどなにしろ幅が広くて細かい。広い意味での心の傾向性の問題まで扱っているので、本人は苦しいけれど、世間的にはOKなことまでもはば広く見据えています。

《愛着理論にはない細かさ》愛着理論では、支配とコントロールや境界線の問題は扱いません。じつは、これらは、母子関係の重要な鍵概念でもあるのにですね。ここいらへんの細かさは、アダルトチャイルド理論の独壇場(どくだんじょう)といえます。

《どちらが実践的?》愛着障害については、原因と現象については、よく解明されていると思います。しかし、回復の方法についてはいまいちかなぁ-と。アダルトチャイルドについては、回復していく方法論はほぼ確立しています。カウンセラーとしては、一才児のときに愛着査定をしているクライアントさんはいないので、カウンセラーのもとをおとずれた時点でのクライアントさんの記憶と主張から、アダルトチャイルドとして、カウンセリングをしていくのが実践的といえるでしょう。

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